冬になると、なんだか朝起きるのがツライ、なんだかおっくうでやる気が出ない、食欲が止まらない・・・そんなことはありませんか?
毎年冬になると、調子が出ないのは、「季節性うつ(冬季うつ)」のせいかもしれません。
今回は、「季節性うつ(冬季うつ)」についてと「季節性うつ(冬季うつ)」の対策を紹介したいと思います。
目次
季節性うつ(冬季うつ)とは
季節性うつ(冬季うつ)の症状は?
季節性うつ(冬季うつ)とは、秋から冬にかけて起こりますが、通常のうつ状態やうつ病と違い、大きく3つの症状が現れるのが特徴です。
- 1 過眠
- 2 過食
- 3 体重増加
それに加え、精神面で不安定になり、意欲低下や倦怠感が感じられます。
・季節性うつ(冬季うつ)の症状チェックリスト
- □朝起きるのがしんどい
- □やる気がでない
- □長時間睡眠をとってしまう
- □睡眠を十分にとっても眠気がひどい
- □炭水化物を食べすぎる
- □体重が増加した
- □何をするにもおっくうに感じる
季節性うつ(冬季うつ)の症状は、まるで冬眠しようとしているみたいに思えます。
季節性うつ(冬季うつ)の原因は?
季節性うつ(冬季うつ)の原因は、明確にはなっていませんが、日照時間が影響していると言われています。
秋から冬にかけて日照時間が減少すると、脳内のセロトニンの量が減少します。
セロトニンというのは、脳を適切に覚醒させたり、精神を安定させたり、自律神経のバランスを整えたり、食欲を抑制したりする役割を持つ神経伝達物質です。
このセロトニンが低下すると、朝目覚めが悪くなったり、日中でも頭がボーっとしたり、イライラしたり、ネガティブになったり、食欲が止まらなくなったりといった症状がでます。
これらは、季節性うつ(冬季うつ)の症状でもあります。
そのため、季節性うつ(冬季うつ)には、日照時間が大きく影響していると言われているのです。
季節性うつ(冬季うつ)の対策
1 日光を浴びる
季節性うつ(冬季うつ)は、日照時間が影響していると言われています。
お日様の光をしっかり浴びれば、セロトニンが増えます。
冬は日照時間が少ないですが、できるだけ日光を浴びるようにしましょう。
特に朝の光の影響は大きいです。
朝起きたら、すぐにカーテンを開けて日の光が入るようにします。
冬は寒いので、外に出るのもツライですが、できるだけ外に出ることを心がけましょう。
ランチは、大きな窓のそばで食べるようにするのも良いですよ。
晴れの日がベストではありますが、曇りや雨の日でも、セロトニンを分泌するのに十分な光の量があります。
工夫して、毎日日の光を浴びれるようにしましょう。
2 トリプトファンを多く含む食べ物を食べる
季節性うつ(冬季うつ)の症状に大きな影響を与えるセロトニンは、「トリプトファン」という必須アミノ酸を原料にして作られます。
この「トリプトファン」は、体内で作ることができません。
毎日食事から取る必要があります。
大事な「セロトニン」の材料の「トリプトファン」を積極的に取れば、セロトニンが増やすことができます。
「トリプトファン」は、バナナやチーズ、牛乳、豆乳や納豆、かぼちゃに多く含まれています。
バナナやチーズ、牛乳、豆乳、納豆は、料理する必要がなく、朝ごはんやおやつでも手軽に食べやすい食材です。
毎日意識して、食べるようにしましょう。
3 リズム運動をする
運動は、セロトニンを増やす効果があります。
特にリズム運動といって、一定のリズムを持つ動き「歩行」「呼吸」「咀嚼」は、特にセロトニンの分泌を高めます。
「歩行」のウォーキングは、日の光を浴びることもできるので、一石二鳥で一番おすすめです。
通勤時間や子供の送迎の時に歩くようにするのも良いですよ。
ウォーキングが難しければ、手軽にできる「噛むこと」と「呼吸」をやりましょう。
噛むことは、日頃運動の習慣がない人でも、意識するだけでできるのでおすすめです。
- ・ごはんを食べる時に意識して「噛む」
- ・ガムを噛む
この2つをやってみましょう。
「呼吸」は、腹式呼吸をします。
- 1 1,2,3で、鼻から吸ってお腹をふくらませる
- 2 4で息を止める
- 3 5,6,7,8で、息を吐きながらお腹をへこませる
「呼吸」も、場所を選ばず、短時間でもできるので、おすすめです。
「噛むこと」と「呼吸」もセロトニンを増やすことができますが、もし、時間が取れるのならば、少しでも「運動」することを心がけたいものです。
季節性うつ(冬季うつ)になると、倦怠感があり、体重も増えしまい、体も心も重たくなってしまい、ますます動くのがおっくうになってしまう・・・という悪循環になりやすいです。
この悪循環をストップするには、とにかく体を動かすことしかありません。
1日3分を目標に、まずは頑張りましょう。
家で筋トレやDVDを見ながらストレッチやヨガ、ダンスなど、自分に合ったやり方を見つけましょう。
4 光療法をする
季節性うつ(冬季うつ)には、光療法が効果的です。
光療法というのは、太陽の光と同じような光を浴びることで、調子を整えていく治療法のことです。
光療法での光の強さは、最低でも2,500ルクス、できれば5,000~100,000ルクスの光を30分から1時間くらい浴びます。
光療法をするには、季節性うつ(冬季うつ)で光療法をしている医療機関で受けることができます。
それ以外では、光療法に使えるライトというものが販売されているので、それを使うこともできます。
こういった光療法のライトを使うと、外出せずに光を浴びることができますし、紫外線が出ないので、肌にも安心というメリットがあります。
光療法のライトを使う時間は、午前中、特に朝起きてすぐに使うと、セロトニンが分泌されて、目が覚めてスッキリするのでおすすめです。
逆に、17時以降に光療法のライトを使うと、夜眠れなくなるので注意してください。
光療法は、使用し始めてから1週間から2週間くらいで効果を感じてスッキリと楽になる人が多いです。
5 家族に理解してもらう
季節性うつ(冬季うつ)になると、それまでできていたことができなくなります。
無理にやろうとしても、逆にストレスになってしまい、イライラしたり、より無気力になってしまったりして、うまくいかないことが多いです。
1人でなんとかするのは、大変ですし、家族の協力がないとよりしんどくなります。
家族に季節性うつ(冬季うつ)のことを話しましょう。
そして、この時期は「過食」「過眠」「体重増加」「意欲低下」「イライラ」が出やすいことを話し、自分でも困っていることを話しましょう。
また、普段できることができなくなるので、できるだけ負担が少なくなるように工夫したいことを話して、家族に理解と協力を求めましょう。
6 自分を理解してあげる
秋から冬の時期は、季節性うつ(冬季うつ)の人にとっては、心身が重く苦しい時期です。
他の時にはスムーズにできていたことも、できなくなりますし、イライラしたり、気力がなくなることで、自分自身がイヤになることもあります。
でも、それも「自分」だと理解してあげましょう。
いつもの調子でやるのではなく、この時期にはこの時期なりの乗り切り方があります。
いつもの自分を基準にすると、できないことが多くて辛くなります。
この時期の自分を基準に、ハードルを下げると、ストレスも軽減します。
人間、いつも同じ調子では生きていけません。
病気の時もあれば、元気な時もあります。
全部含めて自分です。
自分を理解して、秋から冬の自分なりの過ごし方を変えましょう。
そうすると、季節性うつ(冬季うつ)でしんどい状態も少し楽になりますよ。
最後に
秋から冬にかけての時期、本当にツライですよね。
季節性うつ(冬季うつ)は、まるで冬眠している様子にも似ていると表現されることがあります。
本当にその通りで、冬眠状態に入ろうとしているような状態になります。
冬眠状態の心と体を動かすのは、本当にしんどいですよね。
でも、春になれば復活します。
春まで、「光」「食事」「リズム運動」「家族の理解」「自分への理解」で対策をして、乗り切りましょうね。
コメントを残す